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2016/7/15
面接では、“よく聞かれる質問”がいくつかあります。
このコラムではそんなよくある質問に対する「ベストな回答」をレクチャーさせていただきます!
さて、今回は「長所と短所」に関連する質問について解説します。
転職理由やキャリアプランなどと同様、面接では非常によく聞かれる質問です。
面接官はこの質問で一体皆さんの“どこ”を見ているのでしょうか?
実は、多くの方が見落としてしまっている重要なポイントがあるのです。
「あなたの長所と短所を教えてください。」
さあ、みなさんなら何と答えますか?
今回もまずは多くの方がしてしまいがちな「悪い回答」の例から見ていきましょう。
以下に記載させていただいたのは、転職活動初の面接で残念ながらお見送りになってしまった経理志望のFさん(28歳:一般事務)の回答です。
まずは私の長所についてお話しします。私は小さい頃から負けず嫌いで、どんなことにでも常に本気で取り組んできました。
学生時代部活動では、卓球の県選抜大会で優勝した経験もあります。また、チームのキャプテンとしてメンバーを取りまとめることにも力を注ぎ、毎日夜遅くまで練習に取り組んでいました。試合に負けてしまうことも何度もありましたが、決してあきらめず、失敗を次に生かせるよう努力しました。
次に、短所についてお話しします。先ほど、私は負けず嫌いであることをお話ししましたが、それ故に一つのことに執着しすぎて周りが見えなくなってしまうことがあります。そのため、周囲にもしっかり目を向けられるよう心がけています。
いかがでしょうか。このような回答パターンは多くの方に見られますが、ほとんどの方が“最も大切なポイント”を理解せずに話していることがほとんどです。
一体どこが問題なのか、長所と短所を話す上で「大切なポイント」をお伝えします。
まず、長所について、多くの方は「どんな長所を話そうか」というところにばかり目がいってしまいがちです。
これまで自分がいかに努力をしてきたか、いかに素晴らしい賞を受賞してきたかなど、とにかく“少しでも良く見せよう”と長所の内容にばかりこだわっている方は要注意です。長所を話す上で最も大切なのは、「長所は何か」ではなく「長所を今後どう生かすか」という今後の発展性について、どれだけ考え言及できているかという点です。私はこれまで、サポートした転職者の方々の「面接対策」として模擬面接を何度も行ってきましたが、実際、長所についてこの点に言及できていた人はほとんどいませんでした。
企業は、常に“成長”を求めています。いくら過去の実績が素晴らしかったとしても、それはもう“過去”の話です。企業として、ビジネスマンとして成長していくためには、常に“未来”を視野に入れていなくてはならないのです。極端な話、話す長所自体は「集中力がある」だとか「粘り強い」だとか、ありきたりな内容で十分なのです。肝心なのはそれらの長所を「今後(入社後)どこでどう生かすのか、あるいは生かせるのか」ということ。そこさえしっかり伝えることができれば、必ずポジティブな印象をもってもらえるはずです。
次に短所について、根本的な考え方は長所と同じですが、短所の場合は、それを「今後(入社後)どのようにして改善(克服)していくのか」ということを伝えなければいけません。以外にも、短所については事前に何のレクチャーがなくても、ほとんどの方が「短所+改善点(克服方法)」を話すことができていました。しかし、長所とは裏腹に“あまり悪い印象を抱かれたくない”という潜在的な気持ちからか、短所自体を非常にあいまいにしてしまう方が少なくありませんでした。人は誰しも完ぺきではありません。一流企業の社長にも、全国トップクラスの営業マンにも、必ず“短所(欠点)”はあります。ですが、そのような人たちは決して自身の短所や欠点をあいまいにしたりはしないはずです。できるビジネスマンほど、自身の短所や欠点をよく理解し、それを改善・克服、または補うために様々な工夫や努力をしているのです。ですから、決して引け目を感じることなく、短所についても具体的にしっかりと伝えるようにしましょう。
上記を踏まえて、Fさんの「長所と短所」をベストな回答にしてみましょう。
私の長所は、「負けず嫌いで、何事にも本気で取り組む」ところです。この長所は、学生時代の部活動の経験の中で培ってきたものです。もし、御社に入社することができた暁には、常に全力で業務に取り組みたいと考えていますが、当然、失敗や挫折を何度も味わうことになると思います。しかし、そんなときでも決してあきらめず、自分自身には負けません。私のポジティブなマインドで自分だけでなく周囲も巻き込み、チーム全体が高い意識をもって業務を遂行できるよう長所を生かしていきます。
また、短所は、負けず嫌いであるがゆえに「一つのことに執着しすぎてしまうことがある」ところです。業務は常に複数の人間が協調試合ながら進めていくものだと考えていますので、私一人の必要以上なこだわりで、業務遂行に支障をきたすことがないよう、業務の節目節目で、自分自身が周りと協調しながら順調に業務を進めることができているか、客観的に見極める時間を作るように心がけています。この習慣を身に着けてからは、以前にもまして業務がスムーズに進むようになったと感じています。
いかがでしょうか?長所については今後についてしっかり言及できているため、なんだか“期待ができそうな人物”に見えますね。また、短所についても具体的に言及し、改善方法もしっかりと話せています。最後にその改善方法により実際に短所の改善ができていることも伝えられているのも好印象ですね。
たったこれだけのことで「この人は(期待)デキる!」と思ってもらえるわけですから、
言葉のチョイスや伝え方次第で、面接の結果は大きく変えられるのです。
次回からの面接に、是非生かしてください!それではまた……。
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