転職コラム

2020年7月17日

部下から信頼される上司になろう! マネジメントに役立つ心理学

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
部下から信頼される上司になろう! マネジメントに役立つ心理学
年齢やキャリアを重ねていくごとに、部下や後輩を指導したり管理したりする機会も増えてきます。社会人3、4年目ともなると、管理職などのキャリアに就くことをキャリアアップのための目標に据える人も少なくはありません。そうでなくても企業という組織の中で自分の業務レベルを維持・向上しつつ、部下のマネジメントもできる人材は重宝され、転職活動においてもその経験は業界問わず強くアピールできて高く評価される傾向にあります。
今回は、そんなマネジメントスキルを身に着け、向上させるために役立つ心理学をご紹介します。マネジメントスキルは一朝一夕にして成らず。様々なサイトのコラムや書籍、セミナーで提唱されているたくさんの方法を実践して、自分や部下に合ったやり方、ノウハウを蓄積していきましょう!

部下の成長速度が変わる!明日から使える心理学

【勇気づけ】結果に至るまでのプロセスを評価して成長機会を与える

勇気づけとは「最終的な結果だけを上の立場から評価するのではなく、結果に至るまでのプロセスや考え方についても対等な立場からコメントすること」を言います。教育や子育て、ビジネスシーンで広く活用されているアドラー心理学の一部です。
 部下が取り組んだ仕事に対して、目標に達したか、未達に終わったかの結果だけを評価していませんか?仕事において最終的な結果は重要なものですが、その結果でしか評価しないという上司の接し方は部下の成長機会を潰してしまうことにつながります。部下が取り組んだ仕事が目標に対して未達で終わってしまった時、「未達である」という結果のみを評価すると、部下の仕事に対するやり方や考え方、すべてが間違いであったかのように否定していると受け止められてしまいます。もしかしたら、考えのベクトルが合っていなかっただけでプロセスや熱意は今後に活かせるものであったかもしれません。結果とは別にその仕事に取り組んだ部下の行動や姿勢にも目を向けて、同じ社会人という横の立場から共感的な勇気づけをしていきましょう。この勇気づけは目標を達成した際にも同じことが言えます。目標を達成したという結果のみを褒める行為は、上司から部下に向けた評価という縦の関係を顕著にし、「褒められるために仕事をする」という相手からの評価に依存した思考を生み出してしまいます。ただ結果を褒めるだけではなく勇気づけを行うことで、部下も結果に対する評価の損得勘定だけでなく、結果を生み出すまでの過程にも価値を見出して自発的に仕事に取り組めるよう成長します。

活用例:目標を達成した部下に対して
  • ☓NG
  • 「目標達成おめでとう!よくやってくれた!上司として鼻が高いよ」

  • ◯OK
  • 「目標達成おめでとう!〇〇さんが努力して▼▼した結果だね。■■のサポートも的確で助かったよ」

活用例:目標に未達だった部下に対して
  • ☓NG
  • 「目標に届かなかったね。反省を活かして次はもっと頑張って達成しよう!」

  • ◯OK
  • 「丁寧に取り組んでいたのを知っているから、目標に届かなかったのは悔しいね。次は余裕をもったスケジュール管理をして達成を目指そう!」

【動機づけ(モチベーション)】状況に応じてモチベーション向上のための手段を選ぶ

仕事など、行動を起こす要因を意味する動機づけ(モチベーション)には、「内発的動機づけ」と「外発的動機づけ」の2種類があります。
内発的動機づけとは仕事自体に興味や関心をもち、そこから生まれる達成感ややりがいなど、自分の感情や思考が要因となって行動を起こすことを指します。上司や企業から「やらされている」ではなく「やりたい」という考えの下で取り組むため仕事に対する社員の満足度も高くなりますが、一方でモチベーションの要因が個人の感情に強く起因しているため、結果に結びつくまでの期間やクオリティには個人差が生じるという懸念もあります。
 外発的動機づけは、その仕事を通して得られる報酬や出世など、外部からの干渉が要因となって行動を起こすことを指します。仕事自体に興味や関心がなくても、その先に待っている報酬が本人にとって魅力的であれば、最速で最大の結果を出すことを目指し高いパフォーマスを発揮します。一方で、パフォーマスを維持させるため報酬を与え続けなければならなかったり、仕事や組織への思い入れが少ないため人材が定着しなかったりする懸念が挙げられます。
 上司にとって理想的なのは、部下全員が内発的動機づけによって高い常にパフォーマスを発揮できる組織ですが、外発的動機づけで取り組むことが決して悪いわけではありません。外発的動機づけがきっかけとなり、途中から内発的動機づけを生み出すこともあります。最初はボーナス目当てで取り組み始めた仕事も、いつしかやりがいを見出し、ボーナス関係なしに自分のスキル向上を目指して取り組むようになるといった例です。反対に、内発的動機づけによって取り組んでいる仕事に対し、外部から望んでいない報酬を与えられたことで逆にモチベーションが下がってしまうこともあります。(アンダーマイニング効果)部下のモチベーションを上げるつもりでかけた言葉が逆に作用してしまったら本末転倒です。上司は部下がどちらの動機づけで仕事に取り組んでいるのか、どんな目標設定や声かけをするのがパフォーマスの最大化につながるのかを、日頃から仕事ぶりを観察したり、定期的にコミュニケーションをとったりして把握することに努めましょう。

活用例:内発的動機づけで仕事に取り組む部下に対して
  • ☓NG
  • 「〇〇さんの施策で売上も上がったから、役員会で昇進の推薦をしておいたよ!これからもどんどん出世していけるように頑張って」
  • ◯OK
  • 「〇〇さんが▼▼してくれたおかげで顧客からのサービス満足度も向上したよ。これからも第三者視点に立って改善を重ねられる〇〇さんらしさを活かして頑張って」
活用例:外発的動機づけで仕事に取り組む部下に対して
  • ☓NG
  • 「昨年営業で1位をとった〇〇さんに今度は■■の仕事を担当してほしいんだ。数値で成果を測れる仕事ではないけれど、やりがいや達成感は大きい仕事だと思うから頑張って」

  • ◯OK
  • 「新年度から〇〇さんをトレーナーに昇格させたいと思っているので、■■の仕事をできるようになってくれないかな。関連知識の勉強が大変だと思うけど、きっと〇〇さんのキャリアにも役立つと思うんだ」

【ウィンザー効果】時には評価点を第三者から間接的に伝えることも効果的

ウィンザー効果は、「直接言われることよりも、第三者が間接的に言っていることのほうが信頼性が増す」という心理効果です。通販サイトのレビューや、飲食店の検索サイトの口コミもウィンザー効果を利用したもので、人の購買意や意思決定に影響を及ぼします。そしてこのウィンザー効果はマネジメントでもうまく活用することができます。
 例えば部下に厳しく指導したあと、フォローの言葉を第三者経由で伝えてもらうようにします。直接伝えても間違いではありませんが、「怒ったあとだから言っているだけで本心ではないでしょ…」「自分が落ち込んでいるから気をつかってくれているんだ」「上司は最初怒っても最後にはフォローしてくる」といったように、言葉を素直に受け止めてもらえない可能性があります。そこをあえて第三者から「いつも〇〇さんのこと、スピード感がありつつも精度の高い仕事をしてくれるから助かるって褒めていたよ」「〇〇さんのこと、いつもよく頑張っているって感心していたよ」と伝えてもらうことで、部下もその言葉を素直に受け取って自信をもつことができます。同じように、他部署の人など第三者が自分の部下についてポジティブなことを話していたら積極的に伝えてあげましょう。
 ウィンザー効果で注意が必要なのは、ポジティブなコメントだけでなくネガティブなコメントも直接言われる以上に影響を与えてしまうという点です。上司から直接指導されるのではなく、第三者から「部長が〇〇さんの仕事のクオリティについて悩んでいたよ」と聞いてしまうと、これまで築いてきた信頼関係も一瞬で崩壊してしまいます。部下の教育に対して社内の人に相談する際は、誤解されるような内容が本人へ人づてに伝わることのないよう注意しましょう。

活用例
  • △ウィンザー効果を活用せず指導後に直接フォロー
  • 「さっきは少し厳しい言い方をしてしまったけれど、いつもよく頑張っているのは知っているよ」

  • 〇ウィンザー効果を活用:指導後のフォローを同部署の先輩社員に任せる
  • 「さっきは厳しく言っていたけれど部長はよく私に、〇〇さんの発想はとても面白いから今後の企画の提案が楽しみって話しているよ!次も頑張ろう」

  • ☓NG:指導するべき内容は人づてで伝えない
  • 「この前部長が、〇〇さんは企画の内容が単調だからもっと発想の転換を意識してほしいって言っていたよ。期待されているんだから次は頑張ってね」

null

マネジメントスキルの向上は自分の業務スキル向上にもつながる!

以上、明日から活用できるマネジメントに役立つ心理学をご紹介しました。ぜひ、今回お伝えした活用例を参考に、自分と部下の関係性や職場環境に合う使い方をしてみてください。今すぐ活用できなくても、知識として蓄え日頃の対人関係から意識しておくことがマネジメントスキルを高めていくうえで役に立ちます。
 業務スキルを極めてプロフェッショナルになりたいと考えていた人にとっては、企業からマネジメントを任された際「なんで自分が他人の面倒まで…」と不満に思うかもしれません。しかし、知識や経験も乏しい部下にもわかりように業務の説明をすることで自分の業務への理解度も更に深まり、部下を管理するための日常のタスクが増えることで自分の業務効率や精度がアップするなど、マネジメントには自分の業務スキルを高めるメリットもたくさんあります。
 近頃のコロナ禍における転職市場では、従来豊富だった未経験者や微経験者の募集が減少し、業務経験者やマネジメント経験者に需要が集まっています。マネジメントスキルは業界・職種問わず活かせるスキルで自分の市場価値向上にもつながります。今後、転職も視野に入れてスキルアップを考えている人は、ぜひ積極的にマネジメント経験を積んでいきましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

転職コラム

カテゴリー

タグ検索

転職コラム

一覧を表示する

TOPへ