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2023/6/26
近年、たびたび世間を騒がせるパワハラ問題。ワークポートが2023年2月に実施した職場におけるパワハラの現状調査でも、パワハラ防止策の実施率が47.4%にのぼった一方で、被害に遭ったことがある人は65.2%と6割を超え、今も職場でのパワハラに悩む働き手が多くいることがわかっています。さらに、別の調査結果では「自分の言動がパワハラにあたるかもしれない」と思ったことがある人が3割以上(34.3%)に及びました。そこで今回は、先輩社員のみなさんがパワハラ加害者にならないための予防策として、自身の言動を振り返るチェックリストと、後輩や部下と良好な人間関係を築くための簡単なテクニックをご紹介します。
まずは、無自覚でもパワハラになり得る言動をいくつかご紹介します。後輩や部下など、自分より立場が弱い人間に対して以下のような言動をとっている場合、パワハラと捉えられてしまうかもしれません。とくに今回ご紹介する言動は、「うっかりやってしまった」というケースや、やった側からすれば「冗談のつもりだった」「親しみゆえの行為だった」というケースで起こりがち。しかしいずれも、相手との関係性や相手の受け取り方によってはパワハラになる可能性があります。知らず知らずのうちにパワハラの加害者にならないために、自身の言動を客観的に振り返るきっかけにしてみてください。
□ 励ましや鼓舞するつもりで頭や背中を叩く
激励するために「がんばれよ!」「しっかりして!」などと言って頭や背中を叩く行為は、受け手に身体的苦痛やプレッシャー・恐怖を与える可能性があります。
□ 感情的になって物に当たる
机を叩く・物を蹴る・書類を破くなど、物に当たって感情を露にする行為も周囲に威圧感や緊張感を与え、パワハラに該当する場合があります。
□ 他人と比較するような発言をする
「〇〇さんみたいに頑張って」「〇〇さんもできたから大丈夫」というように他の社員を引き合いに出す発言も、受け手へのプレッシャーや人格否定につながることがあります。
□ 口頭やテキストで、端的すぎる物言いをする
簡潔さやスピードを優先するあまり「なんで?」「これやっといて」など必要最低限のワードだけで会話や連絡をすると、冷たい・怖い・高圧的といった印象を与えかねません。
□ 「もう帰るの?仕事が早いな~」などと皮肉に聞こえる言い方をする
嫌味を言うつもりではなかったとしても、受け手がそう感じ、「残業を強いられている」と捉える可能性は大いにあります。
□ 「これはありえないでしょ!」などとミスをからかう
冗談めかしてミスを笑ったり、周囲と一緒になってからかったりする行為もパワハラと捉えられる可能性があります。
□ 容姿や体型などをネタにしていじる
コミュニケーションのつもりで悪気がなくとも、外見について言及するのはNG。セクハラ、ジェンハラ、パーハラ(パーソナルハラスメント)などにも該当する可能性があります。
無自覚なパワハラの発生は、当事者同士の認識のずれやコミュニケーションの行き違いが原因となっているケースが多くあります。しかしパワハラ問題は「そんなつもりはなかった」で済まされることではありません。このようなトラブルを防ぐためには、日頃から積極的に周囲とコミュニケーションをとり、意思の疎通を図ることや信頼関係を築いていくことが大切です。また、コミュニケーションをとることで後輩や部下のことを知る努力をしていれば、自分自身も相手をひとりの人間として尊重する意識を持ちやすくなり、配慮を欠いて相手を傷つけるような言動をとることも自ずと減っていくでしょう。
後輩や部下に対して指導や指示をすることは、先輩社員にとって必要な業務のひとつです。しかし前述のとおり、認識のずれによってパワハラと捉えられてしまう可能性もあります。そこで、受け手に「責められている」「押し付けられている」といった恐怖や不安を与えないために、クッション言葉を使うことをおすすめします。例えば指導をするときには「フィードバックしたい部分が1つあって」、指示を出すときには「忙しいところ悪いんだけど」など、ちょっとした一言を加えるだけでも、相手に与える印象が柔らかくなります。
パワハラ問題において重要なのは、相手がどう受け止めたかという部分です。感じ方や考え方には個人差があるため、「自分も今までこうされてきた」「自分だったらこのくらい大丈夫」などと自分の基準で判断しないよう注意しましょう。また「これが普通」「こうするべき」というように、自分の価値観を押し付けるのもNGです。たとえ、「親しみを表現するためにとった言動だった」「相手を思ってのことだった」といった場合でも、その意図に反して相手を傷つけてしまう可能性があることをきちんと認識しておく必要があります。
「つい感情的になってしまった」「イライラを態度に出してしまった」といった瞬間的なパワハラ言動を防ぐには、アンガーマネジメントを取り入れるのが効果的です。アンガーマネジメントとは、自身の怒りの感情に正しく向き合うことで怒りをコントロールすることをいいます。過去の記事では、すぐに実践できるアンガーマネジメントの方法について具体的にご紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。
▼怒りの感情をコントロール! 仕事にも私生活にも活かせるアンガーマネジメント
https://www.workport.co.jp/column/?p=5019
仕事をしていくうえで職場の人間関係はとても大切です。とくにマネジメント層にとって、後輩や部下と信頼関係を築いていくことは重要なミッションのひとつといえるでしょう。しかし、パワハラによるトラブルは今や決して他人事ではなく、誰もが加害者にもなり得る状況です。そのため後輩や部下を持つ先輩社員のみなさんには、自ら加害者にならないための予防策をとっていくことが求められます。今回ご紹介したチェックリストで定期的に自身の言動を振り返り、簡単テクニックを取り入れて後輩や部下との良好な人間関係の構築に努めてみてくださいね。
▼【調査報告】現役ビジネスパーソンに聞いた!職場の「パワーハラスメント」の現状について
中小企業のパワハラ防止措置義務化から約1年 防止策の実施率は12.4ポイント上昇するも
パワハラ被害率は65.2%の現状 職場を頼れず泣き寝入りする人が多数
https://www.workport.co.jp/corporate/news/detail/837.html
(2023年2月ワークポート調べ)
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