世界最強モンスター・井上尚弥流「後悔しない人生を生きる方法」第1章 ブレない心の作り方
WBAスーパー・IBF世界バンタム級王者、そして2020年には欧米専門誌の世界最強ランキング、「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」で2位に選ばれるという快挙を成し遂げた、井上尚弥。
まさに世界最強の“モンスター”である井上選手の勢いはとどまるところを知らず、どこまでも高みへと昇り続ける。ただひたすらに己自身を追い込み、その一戦に、その一打に全身全霊を込める姿はあまりに清廉で美しく、「後悔」という感情とは無縁の生き方を貫いていると言っていい。
変化の激しい今の世の中で、私たちは時に迷い、不安にさいなまれ、この先の未来を憂いてしまいがちだ。そうした悩み多き激動の時代においても、一本道をまっすぐに、ブレずに突き進む井上選手の生き方・考え方は、私たちの心を奮い立たせ、「悔いなき人生を生きるための道しるべ」を示してくれるに違いない。
第1章では、その道しるべの一つとして、世界最強王者として君臨する井上選手がどのようにして強靭なメンタルを作り上げているのかを明らかにしていく。彼から放たれる言葉の数々から、「メンタルの整え方・鍛え方」のエッセンスを感じ取ってほしい。
第2章「目標達成するための心の持ち方」はこちら
ボクシングは倒すか、倒されるか。
その場の感覚を大事にしないと闘えない
- ご自身の中で絶対に「破らない」と誓っているマイルールはありますか?
- 自分に誓っているマイルールですか。正直、これと言ってないんですよね。常にルールを破りながら、その場、その場の感覚で生きているので……。毎朝起きる時間もバラバラですし、その日の体調次第で思い切ってトレーニングを休む日もあります。
学生時代は学校に行く時間が決まっていたので、毎朝登校前に必ず走るという日課はありましたが、卒業してプロになってからは練習すること自体が「仕事」になってきますからね。そこは常に自分自身の状態を細かく見ながらやっていかないと、結果にはつながらないと感じます。


- そうすると、試合の前に必ず行うルーティンのようなものもないと?
- そうですね。勝負の前に何か決まったルーティンをして臨んだり、縁起を担いだり、みたいな行動も昔からやらないです。自分の感覚や感情って毎瞬変わるものなので、その場その場に合わせて行動するほうが、調子が上がる気がします。
それに自分で決めたルーティンができなかった時に逆に調子が狂う、ということもある。だから試合の入場曲を今までのものと変える時は、ちょっと思い切りが必要になりますね(笑)。


- マイルールやルーティンを決めないのは、ご自身の直感や感覚を信じているからこそ、なのかなと。井上選手はどうやって日々直感や感覚を磨いているのでしょうか?
- それは毎日のトレーニングの中で自然と磨かれているものだと思います。ボクシングって相手と殴り合って、倒すか、倒されるかの競技なので、その場の直感や感覚を一番大事にしないと闘えないものなんです。
教科書通り、ジャブとワンツーを打って勝てるものじゃなく、相手がいて、相手が動いて、相手が自分を目がけて倒しにくるわけです。その動きを瞬時に見抜く判断力や瞬発力というのは闘う中で最も必要なものですし、日々のトレーニングを積み重ねる中でそうした直感や感覚的なものが一番身についていくんじゃないかと思います。


メンタルが絶対に崩れないのは
自分に課したものをクリアし続けているから
- 闘う上で集中力も相当必要だと思うのですが、普段どのように高めていますか?
- 集中力に関しては、自分では集中しているつもりでも、できていないことが往々にしてあります。ですので、自分の感覚だけではなく、トレーナーである父からの指摘で気づいて集中し直すようにしています。自分のことをよく見てくれている人からフィードバックをもらう、ということも大事かもしれません。
それに人間、集中力って続かないものなので、メリハリを持つことも大切です。通常、トレーニングは午前と午後に2時間半ずつ行いますが、それ以上、長く行うことはありません。パフォーマンスを上げるには、時間をかければいいというものでもないからです。その時間だけはしっかり集中して、時間が来たら切り上げるようにしています。


- オンとオフはどうやって切り替えていますか?
- オンになるのは、「ジムに入った瞬間」です。ジムに入って練習が始まるとそこでオンのスイッチが入り、練習が終わってジムを出るとオフになって、いつもの素の自分に戻ります。毎回、意識してオンオフを切り替えているというより、長年の習慣で自然とそうなっているんだと思います。
オンオフの切り替えができるようになったのは、父の教えが大きいかもしれません。父は「やる時はやる、やらない時はやらない」という考えで、常にオンオフをしっかり線引きしていました。家では普通のお父さんですが、練習に入ると一瞬でオンのスイッチに切り替わります。そうした環境で育ったことも影響していると思います。


- 世界の強豪と闘う上ではフィジカルだけでなく、メンタル面の強化も大事だと思いますが、井上選手自身、心を整えたり、鍛えたりなど何かメンタル面のトレーニングもされていますか?
- メンタルを鍛えるための特別なトレーニングというのはしていません。でも、毎日のトレーニングの中で、その日自分が納得するだけ追い込めたか? 自分自身に課したものを達成できたか? それを心に問いかけた時に「クリアできている」と感じたら、それだけ自分のメンタルは保てるし、自信にもなります。こうして日々クリアし続けているので、メンタルが崩れるということは絶対にありません。


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