エンパシーとシンパシーの違いについて
エンパシーとはテレパシーのような不思議な能力なのか、それとも誰でも持ち合わせたスキルなのか、言葉の意味を理解しないとわかりません。
エンパシーを知るために、まず理解しておきたいのは「シンパシー」の意味。シンパシーは同情や共感など、感情の動きを示す言葉でエンパシーとは違います。
ではエンパシーですが、自分と違う価値観や理念を持っている人が何を考えるのか「想像する力」のこと。シンパシーが感情的に作用することに対して、エンパシーは知的に考える作業だといえるでしょう。
またエンパシーとは相手が体感していることを、自分の身をもって体感できる能力であるともいわれています。意識した領域から離れ、無意識レベルでも作動するエンパシー。日本人の5人に1人は、エンパシー体質を持っているともいわれています。
悩み相談をされた時にわかる二つの違い
例えば友人に悩みごとを相談されたとしましょう。辛い話を聞いているうちに相手の気持ちが伝わり、辛い感情を共感しますよね。「大変だね」と感情的に言葉をかけてあげるのがシンパシー。
エンパシーは苦しんでいる人がいる場所まで心理的に下りて、相手の気持ちをリアルに考えることなのです。自分がもし相談ごとを誰かに持ちかけるとしたら、ただ聞き流す人よりも自分の立場になって考えてくれるエンパシー体質の人を選びますよね。
エンパシーとは、愛する家族や友人などと接する際に欠かせない、考え方や感情作業なのです。とくにネガティブな環境にいる場合は、表面的に言葉をかけるだけでなく、相手の身になって痛みを感じたうえで励ますのが大切ですね。
頻繁に使うのはシンパシー

歌詞の中でシンパシーという言葉を聞くことがよくあります。シンパシーは日常生活の中でもよく使われ「共感」「共鳴」「同情」という意味で使用されています。
シンパシーはもともとギリシャ語で、仲間意識を持っていることを意味する言葉。日本でも人の意見に共感した時に、シンパシーを感じるケースがあります。
よく間違えてしまうのは、恋愛とシンパシーの関係性。シンパシーは異性でも同性も感じることがあり、自分の価値観や意見が他者と一致した時に使う言葉です。エンパシーには恋愛に関係する意味はありませんので、もし使う時には少しだけ意識してみましょう。
エンパシー能力があるかチェックしてみよう
エンパシーとは他人から敏感に影響を受ける能力で、全ての人が当てはまるわけではありません。エンパシー能力があると困った人も助けやすくなり、周囲からも大切にされる存在になるでしょう。
しかし他者の心や思考を敏感に感じてしまうため、逆に自分で辛い感情を抱えてしまう場合もあります。ではエンパシー能力があるかどうか判断するために、エンパシー体質の人の特徴を見ていきましょう。
共通する大きな点は、自分の思っていることをなかなか言い出せないこと。相手の気持ちが手にとるようにわかるので、つい言葉を飲み込んでしまいます。
同じく心だけでなく、身体的にも辛い人の痛みを感じてしまう可能性もあります。体調を崩している人の近くに行くと、自分まで体調が悪くなること。
その場の雰囲気に流されやすく、人と話をすると相手が考えていることがよくわかってしまうのも、エンパシー能力の特徴だといえるでしょう。
エンパシーをコントロールする方法

エンパシーとは、シンパシーよりも扱いが難しい部分があります。エンパシー能力はとても素晴らしいのですが、中には振り回されてしまう人もいます。
では自分で能力を、オンとオフで切り替えるのは可能なのでしょうか。エンパシーとはあらゆるタイプがあり、身体直感型、感情合一型、身体合一型などがあります。
さらに上級者になると、動物と一体化するエンパシーも。この能力を必要な時だけ使うには、普段から自分の意識を集中させるのがコツです。
瞑想で頭の中をクリアにしたり、エンパシーを自分自身を守るために使ったり。相手の内側に入るのも大切ですが、まずは自分を優先させて好きなものに意識を集めることもオススメです。
エンパシー能力が自在になると、カウンセラーなどにもなれるかもしれません。今の時代は人よりも自分が先。他者との関係が薄れてしまう時代だからこそ、エンパシー能力はとても重宝されるのでしょう。それと合わせてシンパシーを大切にして、自分の感情を鍛えて敏感になっていく必要がありますね。
まとめ
エンパシーとは、一歩踏み込んだ人間関係に必要な能力です。周りの環境に反応されやすい人は上手に能力を使いこなし、自分の気持ちもどこかで発散する必要があります。エンパシーとシンパシーの違いを理解して、今後の素晴らしい人間関係にぜひ役立ててください。