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【調査報告】ビジネスパーソンの給料と資産形成について  60.3%が給料に不満 コロナ禍以降 約9割が給料上がらずベアの期待値も低い 超低金利の長期化で資産形成のために60.7%が預貯金以外の金融資産を保有  人気No.1の生命保険は半数以上が選択 投資信託・株式も人気

総合転職エージェントの株式会社ワークポート(所在地:東京都品川区、代表取締役社長 CEO:田村高広)は、全国の現役ビジネスパーソン262人(20代~40代・男女)に、給料への満足度や、資産形成に関するアンケート調査を行いました。

■【給料の満足度】60.3%の人が今の給料に不満 とても満足している人はわずか6.9%

 インフレ加速による値上げラッシュ、不安定な国内景気、欧米と比較し30年間上がらない給料など、消費者を悩ませるお金のニュースは尽きません。そんな現代におけるビジネスパーソンの給料満足度と資産形成について調査しました。
 まず、今回の調査対象者全員に、現在の勤務先(離職中の人は直近の勤務先)の給料に満足しているか聞いたところ、「まったく満足していない」と答えた人が27.1%、「あまり満足してない」と答えた人が33.2%となり、60.3%もの人が満足していないことがわかりました。そのうえ、「とても満足している」と回答した人はたったの6.9%にとどまりました。

■【給料アップの期待度】77.4%の人が給料アップに期待できない ベアは非現実的

 さらに対象者全員に、現職での給料アップにどれぐらい期待できそうか聞いたところ、「まったく期待できない」と答えた人が38.5%、「あまり期待できない」と答えた人が38.9%となり、77.4%もの人が期待できないと考えていることがわかりました。給料の水準上昇に期待を抱けないことも、給料への不満につながっているかもしれません。「とても期待できる」と回答した人がわずか1.9%にとどまったことを考慮すると、ベースアップはますます非現実的と捉えられていることがうかがえます。

■【給料の変化】87.0%もの人が給料が上がっていないと回答 給料への不満の要因か

 対象者全員に、コロナ禍以降、給料に変化があったか聞いたところ、半数を超える58.8%もの人が「変わらない」と回答しました。「下がった」と回答した28.2%の人を合わせると、87.0%もの人の給料が上がっていないといえます。6割以上もの人が給料に満足していないという前出のデータを裏付ける結果となりました。

 2022年4月7日~4月14日に弊社で実施した、マネーリテラシー(お金の知識)に関する調査にて、お金の知識をもっと身につけたいか聞いたところ、「もっと身につけたい」と回答した人が83.6%を占めました。理由として、「給料だけでは生活していけないほど生活が苦しいから」、「給料が上がらないから運用で増やすしかないと思うから」など、給料のみでは貯蓄や資産形成が難しいことへの不安が挙げられていました。物価上昇など家計を圧迫する話題が尽きない一方で、上がらない給料に危機感を持つ人は少なくないようです。また、「老後が心配だから」など、老後への不安から資産形成や投資の知識を身につけたいと考える人も多くいました。今回の調査結果と合わせると、給料が上がらないという現状が、給料への不満、将来への不安につながっているようすがわかりました。

■【金融資産の保有率】60.7%の人が預貯金以外の金融資産を保有 生命保険、投資信託、株式の順に人気

 対象者全員に、現金、預貯金以外の金融資産を保有しているか聞いたところ、「保有している」と回答した人は60.7%に及びました。銀行の超低金利が長期化し、銀行に預けてさえいれば安心という時代は終わりました。預貯金だけでは満足のいく資産形成が難しい中、半数以上の人が投資や現金以外の資産の保有などの行動を起こしていることがわかりました。

 現金、預貯金以外の金融資産を「保有している」と回答した人に、どんな金融資産を保有しているか聞いたところ、「生命保険(掛け捨て以外)」が最も多い56.0%に及ぶ結果となりました。怪我や病気、事故など備えたい事柄毎にたくさんの種類がある保険商品。自身の状況などに合わせて、選べる安心さが人気を集めたのかしれません。また、株など他の金融資産と比較してメディアや広告など、目にする機会が多いうえに相談窓口も豊富な点も手に取りやすい要因となっているのではないでしょうか。
次いで、「投資信託」が50.3%を占めました。積立NISAやiDeCoなどの積立投資の非課税制度を利用して投資をしている人も多いと思われます。さらに「株式」も46.5%と上位に挙がりました。ポイント投資サービスが普及するなど、「投資信託」や「株式」はより保有しやすくなっています。これらは資産運用の手始めに、選ばれやすい金融商品であることがわかりました。
 一方で、なにかと注目があつまる仮想通貨などの暗号資産の保有者は少数派でした。デジタル資産に関するトラブルのニュースが相次いでいることから敬遠されているのかもしれません。

 今回の調査から、給料が上がりにくいうえに、超低金利で預貯金だけではなかなか満足のいく資産を築けない現状から脱出するために、現金以外の資産を保有しておこうとする人も多いことがわかりました。自身の金融知識が低いと感じている人も多いようですが、世界的にも不安定な情勢が続き先行きが不透明な中において、自分自身の未来を守っていくためには最低限のお金の知識を身につけ、家計や資産と向き合っていくことが大切なのではないでしょうか。

■調査概要
調査内容 :ビジネスパーソンの給料と資産形成について
調査対象者:当社を利用している全国のビジネスパーソン (20代~40代・男女)
有効回答 :262人  調査期間 :2022年4月7日~4月14日
※データは小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。

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