転職の面接で失敗しない服装ガイド|髪型やマナーも解説
転職の面接における服装は、面接時の第一印象を左右します。
一般的に転職活動の際には、新卒の就職活動で着用したリクルートスーツは避けるのが無難です。
その理由は「頼りなく見える」「新人のように見える」といった印象を与え、経験の浅さや社会人としての落ち着きに欠けているように感じることがあるためです。
では、転職の面接での服装は何を着れば正解なのでしょうか?
この記事では、転職の面接における服装について男女別に詳しく解説します。髪型やマナーについても触れていますので、面接を成功させたい方必見です。
目次
転職の面接で服装や身だしなみが重要な理由
転職の面接における服装は何が正解?
転職の面接に適した髪型
転職の面接で第一印象をよくする服装
【男性編】転職の面接における服装のマナー
【女性編】転職の面接における服装のマナー
転職の面接での服装についてよくある質問
転職の面接では「清潔感のある服装」を心がけましょう
転職の面接で服装や身だしなみが重要な理由
転職の面接において面接官が応募者の服装や身だしなみを重視するのは、社会人としての常識を持ち、ビジネスシーンにふさわしい振る舞いができるかを見極めるためです。
新卒ならともかく、社会人経験のある転職希望者がビジネスの場に不相応な格好をしていれば「常識がない」と評価されかねません。
また、転職の面接では、実際に働いている姿をイメージしやすい服装をしていると、より好印象を与えられるでしょう。
面接官が身だしなみをチェックする際に、おもに注目しているのは以下の3点です。
【身だしなみの3つのチェックポイント】
- TPOをわきまえているか
- 清潔感があるか
- 社風や業種を理解した服装をしているか
第一印象をよくするには、これらのポイントを意識して服装や身だしなみを整えましょう。
転職の面接における服装は何が正解?
では実際に、転職の面接時にはどのような服装が好ましいのかを解説します。
ここでは、男性と女性に分けてポイントをまとめました。
男性の服装(スーツ)
男性の服装(スーツ)における正解例を解説します。各アイテムの形と色は、以下のリストを参考にしてください。
-
スーツ
- 形
- シングルボタン
- 色
- 黒/ネイビー/暗いグレー
-
ネクタイ
- 形
- ダービータイ(一般的な形のネクタイ)
- 色
- 派手すぎない色
-
シャツ
- 形
- ワイシャツ
- 色
- 白
-
ベルト
- 形
- ピンバックルベルト(穴にピンを通して留めるベルト)
- 色
- 黒もしくは茶色で靴と同じ色
-
靴下
- 形
- ロングホーズ(長い靴下)
- 色
- 黒/濃いネイビー/グレー
-
靴
- 形
- ひも靴タイプのビジネスシューズ
- 色
- 黒もしくは茶色
-
腕時計
- 形
- 派手ではないもの
- 色
- 派手ではないもの
-
かばん
- 形
- A4サイズが入る大きさで置いたときに自立するタイプ
- 色
- 黒/濃いネイビー/茶色
シャツは白無地が一般的ですが、社風の堅い企業ではボタンの色や台襟の高さまで見られていることがあります。色のついたボタンや、台襟が高いシャツは避けたほうが無難です。
ネクタイは派手な色や柄ではなく、無地やストライプ、小紋柄を選び、目立つ動物柄やキャラクターのデザインは避けましょう。
そのほか、ボタンダウンのシャツやニットのネクタイなど、カジュアルなものは着用しない点にも注意が必要です。
女性の服装(スーツ)
次に、女性の服装(スーツ)における正解例を解説します。各アイテムの形と色は、以下のリストを参考にしてください。
-
スーツ
- 形
- パンツスタイル
スカートスタイル
- 色
- ネイビー/グレー
-
ブラウスや
カットソー- 形
- シンプルなデザイン
- 色
- 白/パステルカラー
-
ストッキング
- 形
- パンティストッキング
ショート丈
- 色
- ナチュラル
-
靴
- 形
- パンプス(ヒール5cm程度まで)
- 色
- 黒
-
腕時計
- 形
- 派手ではないもの
- 色
- 派手ではないもの
-
かばん
- 形
- A4サイズが入る大きさ
- 色
- 黒/濃いネイビー/茶色
白いシャツを合わせるとフレッシュ感が際立つため、白か淡いパステルカラーのブラウスやカットソーなどがおすすめです。
ただし、胸元が大きく開きすぎないデザインを選びましょう。また、目立つ柄やフリルが多いデザインなど、カジュアルな印象を与えるアイテムは避けてください。
アクセサリー着用のマナー
転職の面接では、基本的にアクセサリーの着用は避けるのがマナーですが、結婚指輪は着用しても問題ないとする企業が一般的です。
ただし、飲食業や食品関連など衛生管理が必要な企業の場合、宝石つきの指輪の着用が禁止されているケースもあります。
また、宝石が多くあしらわれていたり、デザイン性が強かったりする結婚指輪は、ファッションリングと見なされ、華美な印象やTPOをわきまえていないという印象を与えてしまう可能性があります。
面接の場にふさわしいか迷う場合は、外しておくのが無難でしょう。
転職の面接に適した髪型
転職の面接では、服装だけでなく髪型も重要なポイントです。
クシを通していない、寝癖がある、まとまりがなく清潔感に欠けるといった髪型は避けましょう。清潔感のある髪型に整えることが基本です。
男性の髪型
男性の場合、無香料のヘアワックスで髪の毛をまとめましょう。
ワックスを使うと髪のボリュームが抑えられ、清潔感があるように見えます。
また、無香料のものを選ぶことも大切なポイントです。香りに対する感じ方は人それぞれであり、意図せず相手に不快感を与えてしまう可能性もあります。
なお、ワックスをつけすぎてしまうと髪の毛にテカリが出てしまうため、適量の使用を心がけましょう。
女性の髪型
女性の場合は表情が明るく見えるよう、顔周りが隠れない髪型を意識しましょう。前髪が顔にかかって表情がわかりにくくなるようであれば、ピンやワックスで留めます。
ミディアムからロングヘアの長い髪の場合、お辞儀をすると髪が垂れてくるためまとめると清潔感を与えられます。
ハーフアップ、低い位置のポニーテール、お団子などにすると、すっきりとまとめられるでしょう。
また、職種によっては就業中の髪型が決められている場合もあります。仕事をしている姿を面接官が想像しやすいよう、社員の髪型を真似するのもひとつの手段です。
転職の面接で第一印象をよくする服装
清潔感・サイズ・TPO・季節ごとのマナーを意識して面接時の服装を決めると、第一印象はよりよくなります。
ここでは、上記のポイントについて解説します。
清潔感がある
清潔感があると人は好印象を持ちやすいため、服装選びの際は重視したいポイントです。
クリーニングをしていてもシャツやジャケットにシワが寄っていれば、清潔に見えません。シャツの襟や、袖の黒ずみ・黄ばみにも注意しましょう。
また、営業職や接客業など社外の人と多く接する職業の場合、相手を不快にさせない服装ができるかという点も面接官にチェックされています。
個性を強調するよりも、ビジネスの場にふさわしい服装を心がけましょう。
体のサイズに合っている
ジャケットの肩幅が合っていない、パンツの丈が足らず靴下が見えているなど、自分の体のサイズに合っていなければ見た目が悪くなってしまいます。
男性のスーツスタイルの場合、ビジネススーツで靴下が見えすぎると、カジュアルな印象やだらしない印象を与えかねません。
ズボンの裾は、立った状態で靴に軽くかかる程度の長さに調整し、座った際にも素肌が見えないよう、靴下はふくらはぎ程度の長さがあるものを選びましょう。
また、体型の変化などでスーツのシルエットが崩れてしまっている場合は、新調するかお直しすることをおすすめします。
TPOに合っている
面接官は、TPOに合った服装ができているかも確認しています。
スーツにはいくつか種類がありますが、転職の面接に限らずビジネスシーンではシングルボタンのスーツが一般的です。
ビジネスシーンでダブルボタンのスーツを着用することもありますが、面接の場ではデザイン性が高いものは避けましょう。
季節ごとのマナーを理解している
スーツは季節によってもマナーが異なります。
クールビズでノーネクタイを許可している企業でも、指定がない限り面接でのノーネクタイは避けましょう。
夏の面接における服装マナー
- 基本はネクタイを着用する
- 半袖とノースリーブは着ない
- 素足を見せない
- つま先が空いた靴を履かない
- ハンカチやタオルで汗を拭く
- 扇子やうちわを使わない
冬の面接における服装マナー
- カジュアル感の強いアウター(Pコート、ダッフルコート、ダウンジャケット、アウトドア用のコートなど)は着用しない
- ニット素材の服をジャケットの下に重ね着しない
- ブーツはカジュアル感が出るため履かない
なお、コートは面接会場に入る前に脱ぐのがマナーです。ビル内にオフィスがある場合、エントランスで脱ぎましょう。
待機中は折りたたんでかばんの上か膝の上に置き、面接中はかばんの上かイスの上に置きます。マフラーや手袋も外し、かばんの中にしまいます。
面接官にすすめられる前に、ハンガーを使用しないようにしましょう。
【男性編】転職の面接における服装のマナー
性別によっても、面接時の着こなしについてのマナーは異なります。
まずは、男性の服装のマナーを解説します。
スーツのボタンは一番下を外す
2つボタンのスーツの場合は一番下のボタンを、3つボタンの場合も一番下のボタンを開けるのがマナーです。
これは「アンボタンマナー」と呼ばれます。
ボタンを留めたままだとスーツに不自然なシワが寄り、窮屈な印象を与えてしまいます。見た目もすっきりせず、動きにくそうに見えることもあるため、座る際には自然な動作でボタンをすべて外す方がスマートです。
なお、スリーピーススーツの場合は、ジャケットのボタンをすべて開けましょう。
ただし、スリーピーススーツは格式が高いとされるため、応募する企業の文化や職位によっては、堅苦しい印象を与える可能性があります。
とくに管理職以外のポジションに応募する場合や、企業の雰囲気が不明な場合は避けた方が無難でしょう。
インナーを見せない
ワイシャツの下に着ているインナーが透けて見えると、どうしても視線がそちらに向いてしまいます。
とくに、派手な色や柄物は悪目立ちしやすいため注意が必要です。
インナーは、白またはベージュの無地がおすすめです。中でもベージュは肌の色に近いため、シャツに透けにくく、より自然な印象になります。
【女性編】転職の面接における服装のマナー
女性は男性と比較して、オフィスで着用できる服装に幅があります。
例えば、スーツひとつでもスカートスタイルとパンツスタイルがあるほか、中に着るシャツやブラウス、カットソーなどの種類も豊富です。
そのため、多くの選択肢の中から面接に相応しい服装を選ぶ必要があります。
転職の面接では、応募する企業の社風に合わせることが重要です。
企業によっては個性やセンスが求められる場合もありますが、ここでは一般的なマナーについて解説します。
ワンピースを着ない
「私服着用」「オフィスカジュアル」などの指定がある場合を除き、ワンピースは着用しないのが転職の面接でのマナーです。
ワンピースはデザインによっては、スーツスタイルに比べてフォーマルさやビジネスシーンに求められる機能性が低いと見なされることがあります。
企業の雰囲気や「私服着用」「オフィスカジュアル」といった指定がない限り、面接ではスーツを選ぶのが最も無難であり、誠実でプロフェッショナルな印象を与えやすいでしょう。
ストッキングを着用する
スカートスタイルの場合、ストッキングは必ず着用してください。
素肌のままパンプスを履いてしまうと、においなどの原因になるほか、だらしないというマイナスな印象を与えることにもつながりかねません。
また、ビジネスシーンにおいて素足が見えることに抵抗がある人もいます。
そのため、スカートを着用しているときはパンティストッキング、パンツを着用しているときはショート丈のストッキングを着用しましょう。
ネイルはしない
ジェルネイルの普及により、ネイルを楽しむ女性もいます。中には、爪が弱いという理由でジェルネイルで補強している人もいるでしょう。
しかし、ネイルを禁止している場合や、ナチュラルカラーのみを許可している企業も少なくありません。
ネイルの規則がわからない場合は、ネイルを落として面接に挑みましょう。
爪の強度が気になる場合は、自爪に見えるデザインや透明がおすすめです。
転職の面接での服装についてよくある質問
ある程度服装の型が決まっている新卒採用にくらべ、中途採用の面接における服装は選びにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。
服装や髪型の傾向が新卒時とは異なり、さらに業界や企業によって好印象を与えるスタイルも変わってきます。
そこで、転職の面接における服装についてよくある質問に回答します。
面接の服装選びに困っている方は、ぜひ参考にしてください。
「服装自由」「私服OK」では何を着ればよい?
面接時の服装についてとくに指定がない場合は、スーツを着ると安心です。スーツであれば失礼にあたることはないため、安心して面接に臨めます。
「私服OK」と案内されて迷う場合は、スーツを選ぶのが無難です。一方、「服装自由」の場合には、オフィスカジュアルでも問題ありません。
例えば、きれいめなシャツやブラウスにジャケットを羽織るスタイルなどが好印象です。
なお「私服OK」や「服装自由」と指示されている場合は「スーツを着てはだめ」という意味ではありません。
そのため、スーツを選んでも失礼にはならないので安心してください。
ただし、アパレル業界など一部の業界では、あえて私服を求める場合があります。これは、以下のような観点から応募者を評価するためです。
【一部業界の私服評価ポイント】
- センスのある服選びができるか
- 社風や雰囲気に合った服装かどうか
- スーツ以外でもTPOをわきまえた常識的な服装ができるか
このような場合には、業界や企業の雰囲気をよく調べたうえで、「自分をどう見せたいか」を意識した服装選びが重要になります。
サロンの予約が取れず黒髪にできないときはどうする?
黒染めは髪に負担がかかるため、美容室やサロンで施術してもらうのがおすすめです。
プロの技術で根元までしっかり染まりムラがないため、きれいな髪色になります。
もし予約が取れない場合は、以下の方法を試してみましょう。
【やむを得ずセルフで黒髪にする場合】
- 市販の黒染め剤で染める
- 黒染めスプレーを使う
黒染め剤や黒染めスプレーは、ドラッグストアやスーパーなどで入手できます。使用する際は、服や壁紙につかないよう注意しましょう。
なお、地毛に近い落ち着いた印象のダークブラウンなど、暗めのナチュラルカラーであれば、必ずしも黒染めをする必要はありません。
業界によって服装は変えるべき?
転職の面接時に好まれる服装は、業界ごとに異なります。
服装によってプロフェッショナルさや清潔感、信頼感などをアピールできるため、業界に合った服装を選ぶことが重要です。
以下に、業界ごとのおすすめの服装をまとめました。
色使いや小物選びなどを工夫して、面接で好印象を与えましょう。
【業界別おすすめの服装】
- 金融系:信頼感や誠実さが感じられる落ち着いた色のスーツ
- 外資系:プロフェッショナルさに加え、適度な個性が感じられるスーツ
- IT、Web系:清潔感のある服装と身だしなみ(スーツが基本)
- アパレル系:応募先ブランドのアイテムやトレンドを取り入れた、センスのある服装
このように「業界の特徴」や「社風」に合わせて服装を工夫することが、面接成功のカギになります。
転職の面接では「清潔感のある服装」を心がけましょう
転職の面接では、清潔感のある服装選びが重要であることがわかりました。
そのほかにも、サイズの合った服を着ることやTPOに合わせた服装を意識すること、基本的なマナーを守ることも重要なポイントです。
また、面接では会話に集中できるよう、服装・ヘアスタイル・髪色・ネイルなどは事前に整えておきましょう。
服装や髪型は第一印象を左右しますが、転職の面接で最も大切なのはご自身の人柄やスキル、経験をアピールすることです。
服装以外にも転職活動でお悩みの方は、ワークポートの転職支援サービスをぜひご利用ください。
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