転職・仕事の調査データ
【採用担当者編】
Q.065
どのようにリスキリング施策を実施していますか?


A.自社独自のカリキュラムで実施が61.0% 実施までのプロセスでは社内理解の浸透に注力


リスキリング施策を「実施している」と回答した企業を対象に、リスキリング施策をどのように実施しているか聞いたところ、「自社独自のカリキュラム」が61.0%と「外部機関に委託」の48.8%を上回りました。
次に、リスキリング施策で習得可能なスキル・知識を調査しました。
▼リスキリングで習得可能なスキル・知識(一部抜粋)
「DX推進できるようなデジタル知識」(コンサルティング)
「各ポジションでの専門的なスキルから法務などの契約周りの知識や広報のマーケティング知識」(WEBサービス・広告)
「プログラム言語やシステム構築などのスキル」(システム開発・情報通信)
「マーケティング・交渉力・ロジカルシンキング・営業スキル・会計系の基礎知識」(WEBサービス・広告) …など
さらに、リスキリング施策実施までのプロセスで工夫したことを調査したところ、プロジェクトの立ち上げや遂行、社内説明会の実施、人事評価制度の見直しなど、社内の理解を得た上で効率よく施策を遂行するための取り組みが挙げられました。
▼リスキリング施策実施のために工夫したこと(一部抜粋)
「会社からの研修講座準備、自発的に学習できる研修制度やキャリアデザインを管理職と一緒に考えるキャリア検討制度の充実」(システム開発・情報通信)
「従業員向けの社内説明会・人事評価制度の見直し」(システム開発・情報通信)
「現在の業務を行いながら新しいスキルを身につける意味を伝え、意欲的に取り組んでもらうようにすること・そのための時間を確保すること」(建築・土木・設計)
「社員教育推進プロジェクトを立ち上げ、社内の部署を超えたプロジェクト担当者を集結させたこと・社員の研修受講状態の見える化と検証を実施し、本人たちが自主的に学ぶ仕掛けするように心掛けたこと(通信の発行、交流掲示板の立ち上げなど)」(システム開発・情報通信) …など
最後に、リスキリング施策実施までのプロセスで苦労したことを聞いたところ、時間不足、人手不足だけではなく、学ぶ側の主体性に悩んだという意見も挙げられました。
▼リスキリング施策実施のために苦労したこと(一部抜粋)
「意味を理解し取り組んでいる人と何となく受けている人のスキルに格差が生じたこと」(システム開発・情報通信)
「技術者を増やすために行っているが、勤務時間に時間を割くことが人手不足のため難しかった」(その他メーカー)
「人材不足の中での研修派遣は負担感あり。社員も学習する時間の確保は容易ではない」(ゲーム開発)
「目的にマッチした研修プログラムがなかなか見つからなかったこと」(WEBサービス・広告) …など
政府が企業のリスキリング施策を支援すると表明したものの、リスキリングの必要性を感じつつ、時間、費用の捻出といった負担から実施には踏み出せていない企業が少なくないことがわかりました。
一方で、実施企業は人材不足を理由に個々のスキルを伸ばし、より効率よく業務を進めるためにリスキリング施策を行っていました。社内説明会の実施や人事制度の見直しなど、未実施の企業が抱えていた不安を解消するような取り組みに注力しているようです。
岸田文雄首相の「育休中のリスキリング」発言が世間を賑わしていますが、リスキリングへの世間の関心は依然として高いようすがうかがえます。今後、政府からの企業の現状に即した支援が進めば、企業が抱える課題が解決され、リスキリング施策の実施が促進されるかもしれません。
■調査概要
調査内容 :企業のリスキリングの実態について
調査機関 :自社調査
調査対象 :当社を利用している全国の企業の人事担当者
有効回答 :41人
調査期間 :2023年1月19日~1月26日
調査方法 :インターネット調査
※データは小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。
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