転職・仕事の調査データ
【転職希望者編】
Q.347
ジェンダーハラスメントの相談窓口は利用しやすいですか?


A.51.9%が「利用しにくい」 秘匿性が守られず不安


「職場に相談窓口がある」と回答した人に相談窓口は利用しやすいかどうか聞いたところ、半数を超える51.9%が「利用しにくい」と回答しました。中でも、「かなり利用しにくい」と回答した人は18.7%に上り、窓口があっても周知されず、利用も敬遠されている企業があるという実態が浮き彫りになりました。
「利用しにくい」と回答した人に理由を聞いたところ、「利用方法がそもそもよくわからないから」(40代・男性・営業)、「窓口のある場所がわからないから」(40代・男性・企画マーケティング)など、そもそも周知されていないので使うには不安という意見のほかに、「担当者の口が軽く、守秘義務が守られないから」(30代・女性・事務)など通報者が守られないという意見が多数挙がりました。実際に、「相談者はなぜか特定され、噂になるから」(30代・女性・製造)など情報漏洩が起こった事例もあり、秘匿性の低さから敬遠されていることがわかりました。
ほかにも、「秘密厳守と言いながら、最終的に上司に伝わるため」(20代・男性・営業)、「話は聞いてくれるが解決には至らないから」(20代・女性・事務)など、相談窓口があっても根本的な解決ができないと嘆く人もいました。さらに、「相談窓口担当者がハラスメントをしていたから」(30代・女性・営業)など、そもそも相談窓口自体が形骸化しているという意見も見られました。
▼相談窓口が利用しにくい理由(一部抜粋)
「利用者が少なく、相談の実態が見えないため」(40代・男性・機械系エンジニア)
「誰が相談したのか、当事者が特定されるから」(30代・女性・管理)
「窓口の最終決定者である常務がパワハラ・セクハラの常習者で、相談窓口として機能していないから」(40代・女性・管理)
「上部に連絡がいくと思うので、仕事がやりづらいから」(40代・女性・企画マーケティング) …など
2022年版「男女格差(ジェンダーギャップ)報告」(世界経済フォーラム)によると、日本は調査対象の146カ国中116位を記録するなど、まだまだ男女格差が大きいと評価されています。今回の結果からも、まだまだ日本の企業の中に「女性らしさ」「男性らしさ」を求める価値観(特に女性を軽視する考え方)や性別で区別する考え方が根強く残っており、それがジェンダーハラスメントを生み出しているということがわかりました。
ただ、染み付いた価値観を変化させるには一定の時間がかかります。まずは、安心して相談できる窓口や制度の整備など、早急に対応できることを丁寧に実施していくことで、世界との差を縮めていくことができるのではないでしょうか。
■調査概要
調査内容 :職場のジェンダーハラスメントの実態について
調査機関 :自社調査
調査対象 :当社を利用している全国のビジネスパーソン(20代~40代・男女)
有効回答 :187人
調査期間 :2023年2月14日~2月21日
調査方法 :インターネット調査
※データは小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。
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