Q.080
身近なところで男女の賃金格差を感じることはありますか?


A約半数が「男性のほうが賃金が高い」 女性管理職の少なさなど男女不平等を実感


今年のノーベル経済学賞は、男女の賃金格差是正などを研究したアメリカのクラウディア・ゴールディン教授が受賞しました。また、昨年7月から女性活躍推進法の改正に基づき、常用労働者301人以上の大企業に対して男女間賃金格差の情報開示が義務付けられるなど、日本でも賃金格差が問題視されています。
そんな中、実際に現代のビジネスパーソンは賃金格差についてどのように捉えているのか調査してみました。
身近なところで男女の賃金格差を感じることはあるか聞いたところ、「男性のほうが高い」(49.6%)、「女性のほうが高い」(0.8%)が合わせて50.4%と、約半数の人が男女の賃金格差を実感していることが明らかになりました。
また、「男性のほうが高い」と回答した人がその大半を占めたことから、賃金に関しては男性が優位だと感じている人が圧倒的に多いこともわかりました。
その理由を聞いたところ、「結婚、出産、育児、介護などを女性が負担するケースが多く、女性は管理職への登用も少ないため」(40代・女性・事務)、「子育てや家事の配分が、まだまだ女性が多いから」(40代・男性・営業)など、ライフイベントによる女性のキャリアへの影響や管理職登用の少なさを理由とする意見が多く挙がりました。
また、「男性は仕事、女性は家事育児というような昔ながらの風潮が残っているため」(30代・男性・システムエンジニア)、「日本企業特有の男性優位の人事考課であるため」(40代・女性・クリエイター)など、男性中心の社会風潮や企業体質がいまだ根強く残っているとする意見も多数寄せられました。
▼男性のほうが賃金が高いと感じる理由(一部抜粋)
「女性は出産などで仕事ができない期間があり、結果的に成果が少なくなることもあるため」(20代・女性・クリエイター)
「性別によって仕事内容に差があるため。また、女性の管理職登用が極めて少ないため」(30代・男性・製造)
「重要ポストに女性をあてる気が会社にまったくないから」(30代・女性・企画マーケティング)
「将来への期待値。女性はいつか辞めてしまうだろうという固定観念があるから」(40代・男性・企画マーケティング)
「男性決裁者が中心であり、男性優位のバイアスがかかった配属や評価になっているため」(40代・女性・管理)
「根強い男尊女卑の風潮が残っているため」(20代・男性・管理) …など
■調査概要
調査内容 :男女の賃金格差について
調査機関 :自社調査
調査対象 :当社を利用している全国のビジネスパーソン(20代~40代・男女)
有効回答 :367人
調査期間 :2023年10月24日~10月31日
調査方法 :インターネット調査
※データは小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100%にならない場合があります。